ベランダでミニサイズのにんじん、ピッコロを今年初めて栽培。
種をまいてから約4カ月半後の8月27日に収穫したところ…
ピッコロの形が変!!
形がカブのできそこないのようで、病気かも。アブラムシが原因か?
発泡スチロールのプランターに植えたピッコロで、紙パック栽培ではサイズは小さいがほぼ普通の形で収穫。
原因が分からないので、種苗会社に画像を送って問合せたところすぐに返信がきました。その原因を推測する内容とピッコロの栽培記録です。
にんじんピッコロの種苗会社から数時間で返信が!
ピッコロの変形が土の中に潜む病原菌が原因であれば、土を処分しなければならないので種苗会社のタキイに問い合わせをしました。
無視はされないけど、返信が来るには数日を要すると思っていましたが、問い合わせをして5時間後には返信をいただきました。
【私が問い合わせた内容】
「ミニ人参のピッコロの種を4月初旬に購入し、本日8月27日収穫しました。
取れたピッコロは画像になります。下に伸びずカブのような状態です。
青虫の被害やうどん粉病にもあいましたが、途中ニームケーキなどを使いながら虫や病気の被害から立ち直り収穫したところです。
ベランダで日当たりの良い状態のプランター栽培です。
土の問題なのか、虫や病気が原因によるものか教えていただければと思います。
また対策を練ってこれから種をまき、再チャレンジするつもりです。
どうぞよろしくお願いします。」
【タキイ種苗からの返信】
「平素は格別なお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。
お問い合わせいただきました「ピッコロが伸びない原因」についてご連絡申し上げます。
御写真拝見しました。
ニンジンや、ダイコン、ゴボウなどの直根を収穫物とする根菜類で
多くみられる又根の状態だと思われます。
直根類は、発芽と同時に、真下に向かって直根を伸ばし、それが肥大をして
収穫物となります。この直根の先に旺盛に細胞分裂を行う生長点がありますが、
この生長点をキズ付けますと、その直根の伸長が停止します。
その場合、生長点に近い側根が直根の代わりに下方に向かって伸長を始めます。
この側根が伸びて太った姿が又根です。ただ、今回の写真では、側根が代わりに
なろうとして、また停止し、再び別の側根が伸びようとして停止するを
繰り返しているようです。生長点が止まってしまう原因は様々です。
1.石や硬い地盤にあたるり停止
2.センチュウ、ネキリムシなど害虫の食害で停止
3.肥料や有機物にあたり、肥料やけを起こして停止
4.乾燥で枯れ停止
5.加湿で窒息し停止
などです。
今回は、播種いただいた位置から2〜3cmの位置で、根が止まっています。
3本ともです。1〜3の場合は、生長点の周辺だけの事情ですので、又根の
発生の状態が揃うことはございません。また4の乾燥で直根が止まってしまう
ほどの乾燥は、やはり個体差があり、なかなか揃うものではございません。
今回の根の伸長停止は、播種後まもなく発生し、株がその後代わりの根を伸ばそう
としましたが、最初の停止の環境と同じような長さでまた停止のするという状態がつづき、
その範囲でしか横に肥大することが無かったものと思われます。
今回の栽培はプランターとのことですが、土の準備、潅水の管理はいかがでしたでしょうか。
新しい培土なら、表面から底まで質が変わりませんので、直根が停止することはございませんが
再利用の土で、かき混ぜなどの対応が不十分な場合、硬く締まってしまう場合がございます。
そのやや締まった状態で潅水が多すぎる場合、特に、回数頻度が高い場合は、酸素が
不足して、土の中で、根が活動することができません。極表面の酸素の供給される範囲の
生長に限定されてしまった可能性が考えられます。申し訳ございませんが、御写真にて、思い当たる点を一般論としてお話いたしました。
ご自身の栽培環境に当てはまることがないかのご検討よろしくお願いいたします。以上、ご参考いただければ幸いです。
今後とも、タキイ通販のご愛顧をよろしくお願い申し上げます。」
にんじんピッコロの変形の原因は
タキイ種苗からのレスポンスの早い丁寧な返信には、正直驚きました。
返信の内容をよく吟味して考えると、ピッコロの変形の原因は返信のこの部分の指摘通りではないかと思います。
「再利用の土で、かき混ぜなどの対応が不十分な場合、硬く締まってしまう場合がございます。そのやや締まった状態で潅水が多すぎる場合、特に、回数頻度が高い場合は、酸素が 不足して、土の中で、根が活動することができません。極表面の酸素の供給される範囲の生長に限定されてしまった可能性が考えられます。」
発泡スチロール栽培の土は再利用の土で、水抜けの穴も今から考えると穴が小さく穴の数が少ないため、土が加湿状態であったことが予想されます。
ちなみに紙パック栽培には全て「花と野菜の土」で再利用の土は使っていません。
また問い合わせた内容の青虫の被害やうどん粉病は紙パックで栽培したピッコロなので、青虫対策用としてニームをまいたのは紙パック栽培だけです。
発泡スチロールで栽培したピッコロには被害がなかったのでニームはまいていません。
じつは問い合わせをしたのは紙パックのいピッコロを収穫する前です。虫や病気の被害を受けていない発泡スチロール栽培で形が変形していたので、虫や病気の被害を受けているピッコロは同じように変形している状態だと思ってたからです。
でも、実際に紙パック栽培のピッコロを収穫するとサイズは小さいがほゞまともなにんじんの形です。
なので、ピッコロ変形の原因はタキイ種苗の指摘どおり再生土とプランター内の加湿が原因と考えます。
こんなに早く返信をいただけると思っていませんでしたので、タキイ種苗さんには、感謝しています。
実際の現物を見ているわけでありませんが、いろいろと過去のデータの中から適切な回答をいただけたのだと思います。
次回のピッコロ栽培時には十分注意を払って栽培します。
にんじんピッコロの栽培記録
ピッコロはホームセンターや園芸店ではなく、スーパーのガーデニングコーナーで購入。
4月14日に紙パックに種まきをしています。
ハッキリと発芽の確認ができたのがそれから二週間後です。
双葉の間からギザギザのにんじん特有の葉がそれとなく分かります。
たくさんのにんじんが発芽し、この中から発育の良さそうなピッコロを選抜し、残りは間引いていきます。
発泡スチロールにも良さそうな間引いたピッコロの苗を植えました。
順調に生育してるピッコロですが、青虫かヨトウムシ虫による被害がで始めています。
何とかストチュウ水で青虫などの被害を食い止め、葉が旺盛に育ってきています。
7月入り長雨が続き、あっという間にうどん粉病が発生したため、葉をわずかに残しバッサリとカット。
また青虫が出るといけないので、ストチュウ水より効き目のあるニームケーキの粉末を根元に。
にんじんピッコロの収穫
ニームケーキをまいてからほぼ一カ月後に収穫。
上の画像は紙パック栽培のピッコロで、下は発泡スチロール栽培のピッコロです。
最初に紹介したように、土と水はけの違いでこんなに違います。
最初線虫からの病気によるものかと考えていましたが、タキイさんのおかげでその原因が分かりました。
にんじんピッコロの育て方
鉢植え栽培でピッコロを育てるには、再生した土ではなく野菜専用の土で栽培することです。
もし、再生土を利用するなら水はけを良くし、土の中の病気の原因となるものを死滅させてから利用しないとダメでしょう。
また青虫やヨトウムシ対策もほどこすことが大事です。
次回の栽培の時はニームケーキを最初から使用したり、ストチュウ水で対策し育てるつもりです。
ですが、うどん粉病に対しては今年の梅雨のように長く続くと、農薬を使わないとお手上げかもしれません。
なるべくオーガニック的なものを使用して対処したいと来年度に向けて研究します。
にんじんピッコロの食べ方や味は
ピッコロの味はにんじんの味でした。
きわめて当たり前な話です。
採れたてだからと思いますが、かなり味は青みがかった味が濃いです。
残念ですが、ニンジン独特のにおいが苦手な人には無理かもしれません。
上の画像はベランダで採れたピッコロ、パプリカ、チンゲンサイをい炒めた料理です。普通に美味しいです。
ピッコロに限っては炒めても味に変化はなく、独特の青みがかった葉の味が残っています。
普通のにんじんだと炒めたりすれば甘みが増しますが、このピッコロは取れた時のままの味です。
これは栽培によるものかはわかりませんが、次回の栽培の時に土を変えたりして味に変化が出るか試してみたいと思います。
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