フューチャーソイルを聞いたことありますか?
ガーデニングを趣味とする人でも耳にすることはあまりないと思います。
ネットで検索してひょんなことからフューチャーソイルを知ったわけですが、画像を見た時は水耕栽培のハイドロボールと同じようなもんじゃないか‥‥‥
と、思っていましたが、似て非なるものでした。
ネットでも販売されていますが、日本橋高島屋の販売店で購入してきました。
実際に観葉植物を植替えしてみることに。
フューチャーソイルに植え替えて1か月ぐらいが経ちましたので、感想やデメリット等の疑問に思ったことをお話しします^^
フューチャーソイルを触ってみた
まずフューチャーソイルってなんぞや?
先にもお話ししましたが、ハイドロボール(ハイドロカルチャー)の変化形かなと思っていました。でも全くと言ってもいいくらい違っていました。
フューチャーソイルは100%オーガニックな土に代わる新素材という触れ込みです。
画像で見ると岩石を砕いたような質感に見えますが、触ると分かります弾力があってとても軽い。
多孔質なので土のスポンジという感じで無数の小さな穴やすき間があり、空気や水分・肥料等を取り込めそうだと分かります。
見た感じは生花のアレンジメントに使う吸水スポンジ(オアシス)を細かくちぎった感じです。ドライフラワー用のオアシスが茶色なので似ています。
でも、オアシスは指でギューッとつまむと萎んだままですが、フューチャーソイルは弾力があるのでゴムのようにまた戻ります。
土に代わる新素材として今注目されています。
フューチャーソイルはビルの壁面緑化のベース素材
フューチャーソイルはサントリーが開発した「パフカル」という新しいタイプの土壌です。
元々はビルの壁面緑化する際の植物のベースとなり土に代わるものとして開発された素材です。
このパフカルを一般用に販売しているのがフューチャーソイルです。
フューチャーソイルを販売しているショップ(みどりの葉奏音)さんにお聞きすると、フューチャーソイルの組成は
【パフカルの素材】
・ピートモス(水苔湯依頼天然繊維)約50重量%
・パーライト(真珠岩焼成発泡品)約10重量%
・炭酸苔土石灰(石灰石由来肥料)約2重量%
・粘土鉱物(火山灰系粘土鉱物)約20重量%
・熱融着性繊維(ポリエステル繊維)約15重量%
以上がパフカルつまりフューチャーソイルの成分になります。
マンションなどのビルの壁面に観葉植物が植え込まれているのを目にする機会があり、ベースとなる土の分は何を使っているの不思議でした。
それがフューチャーソイルと同じ素材だと分かり納得しました。
フューチャーソイルの特徴
フューチャーソイルは水耕栽培用の素材ではありません。
ハイドロボールのように1センチぐらいの発泡煉石に水を入れて育てる水耕栽培と違い、土の代わりにフューチャーソイルを使います。
フューチャーソイルはとても軽く多孔質なので空気や水分・肥料分が含みやすい。他にも空気と水を7:3のバランスで根に最良の状態に保ち、通気性が良いので植物を育てやすい。
ガーデニングで多孔質素材の代表的なものは、炭・もみ殻くんたん・バーミキュライト・鹿沼土・赤玉土等があります。
そして植物を植える時にこれらをミックスした培養土に植えます。それぞれの植物によって配合を変えて使い、一つのみの単体に植えることは殆どないです。
フューチャーソイルはこれ一つのみで植物を植えますので、培養土の配合を考えずに済みますからお手入れが簡単。
フューチャーソイルの中には微生物はほぼ存在しません。良い意味でも悪い意味でも微生物の影響は受けにくいです。
(植物は土の中にいる微生物によって根から栄養分を吸収しています。また微生物によって枯れたりすることもあります。)
また、フューチャーソイルは土と違って直接触っても汚れずにクリーンな素材で、10年間は使い続けることが可能。
箇条書きにするとこうなります。
【フューチャーソイルの特徴】
・100%オーガニック素材
・軽量で扱いやすい
・通気性がよく根がベストな状態を保ちやすい
・お手入れが簡単で10年間使える
簡潔にまとめると以上になります。
これは販売元のフューチャーソイルの説明を分かりやすくしたものです。
100%オーガニック素材というのが ?です。
先で紹介したパフカル(フューチャーソイル)の組成の中に、熱融着性繊維(ポリエステル繊維)が約15重量%含まれているので、そこがオーガニックとどう関係するのかが、素朴な疑問です。
観葉植物をフューチャーソイルで植え替えてみた
まずは我が家にある今年の春に挿し木をして発根させたパキラ2本と、ホームセンターで購入したコーヒーの木とピレア・グラウカやゴムの木の仲間ベンガレンシスとをフューチャーソイルに植え替えました。
ちなみにすべてミニ観葉タイプです。
パキラ 観葉植物培養土とフューチャーソイルを比較
パキラは伸びきった枝を挿し木にして発根した2本を、観葉植物培養土とフューチャーソイルそれぞれに分けて植えて比較することにしました。
ほぼ同じものなので比較しやすいかなと思います。
同じ鉢に植え替えましたが、フューチャーソイルは土と違い固まらないので深めに植え替えて、観葉植物培養土よりも深めになるので多めにフューチャーソイルを使います。
3週間ぐらいでパキラの根がまわってきたので上側を取り除き観葉植物培養土の鉢と同じぐらいの量にしました。
鉢が小さいので比較しにくいのが実情ですが、それでもフューチャーソイルの方が軽めです。
3日前に水をあげた観葉植物培養土のパキラは約370ℊ。フューチャーソイルのパキラは約340ℊです。
鉢のサイズは3号サイズなので、それ程の差はないような気がしますが約30ℊ重さが違います。
3号サイズの内容量が10倍になる7号サイズに観葉植物を植替えすると培養土よりも約300ℊかるくなる計算です。
水の保水量を比べるとフューチャーソイルと観葉植物培養土では保水力の違いはなく、どちらも約60~65mlの水を蓄えることができます。
容量が少ないフューチャーソイルの方が全く同じ重さで比較すると、わずかな差で保水力があることが予想されますが小さな鉢サイズではあまり変わりません。
コーヒーの木とピレア・グラウカを寄せ植え
ショップ(みどりの葉奏音)で購入した底面給水タイプのEggアイボリーにコーヒーノキとピレア・グラウカを寄せ植えしてみました。
スタンド付きのタイプで見た目がオシャレです^^
女性のお部屋やワークデスク、ショップに置いて邪魔にならないサイズです。
底面給水なので家を留守にしても1週間ぐらい家を空けても水やりの心配はないですね。
もちろん植物にもよりますが……
上から水をたっぷり上げると、鉢底に余分な水が溜まりフューチャーソイルが乾くと紐から水を吸収していく仕組みです。
仕組みは単純で簡単な仕掛けですね。
ベンガレンシスを植え替える
超ミニミニタイプのベンガレンシスです。
ゴムの木と同じクワ科のフィカス・ベンガレンシス。100均で売られていた超レアものです。
4、50年前ぐらいまでは観葉植物と言えば、ゴムの木や同じ仲間のベンジャミンが代表的なものでした。
ここ10年ぐらいは同じ仲間のアルテシマ、ウンベラータ、ベンガレンシスなどが人気です。
これを2号サイズに植え替え。
1カ月たつと1枚の葉だけが成長しています。
1枚の葉だけが成長した理由はちょっとわかりませんが、フューチャーソイルのせいではないと思います。
チョットバランスが悪いのでその葉だけをカットしようかと思っています。
また、鉢のサイズを変えたくないのでベンガレンシスの成長を抑えるために、ビーナインを散布しました。
パキラやコーヒーの木も上にどんどん伸びないように同じくビーナインを使っています。
フューチャーソイルのデメリット
フューチャーソイルのデメリットは2つあると個人的に考えています。
・値段が高い
・伸びたらカットするリスク
以上の二つです。
カビも気になるところですが、季節的な影響か全く心配ありません。カビはできていません。
フューチャーソイルが売れて量産できて価格が下がっていけば良いのですが、すぐには無理でしょう。
なので割高なフューチャーソイルの利用法としては、土のコストが少ないミニ観葉植物を育てる際に利用することをすすめます。
2つ目のデメリットは植物が成長していくので伸びていきます。
成長ごとに植え替えすれば良いのですが、フューチャーソイルを利用する方たちは植え替えはあまりしたくない阿多が多いのではと推測します。
販売サイトでも伸びたらカットしてくださいと言っています。
カットした物を挿し木で増やしていけば良いのですが、それを面倒だと思う方もいらっしゃると思います。
私の場合は趣味がガーデニングなので、植替え自体は何の問題もないです。
ただバランスを考えた場合はこのままのサイズでいてくれよですね。
そこで考えたのがビーナインです。
ビーナインは植物の成長を抑制する水溶剤で花の茎の伸びすぎ防止として、花鉢のアジサイやキクなどの成長調整剤と利用されています。
30年以上も前では水耕栽培の観葉植物に散布することが”常識”でしたが、現在は推奨しているwebサイトや書籍では紹介されていません。
何故かわかりませんが‥‥‥
しかし、今回使ってみましたのでいずれの機会で結果をお話ししてみたいと思います。
フューチャーソイルの使い方利用方法
フューチャーソイルは衛生的な土として利用できます。
利用方法としては室内鑑賞の植物に使うのが良いでしょう。
土の中にいる微生物はほぼ存在しないと思いますので、虫などが湧く心配は極めて少ないです。
土で手が汚れる心配がなく、そして軽いので女性が室内で植物を育てようと検討されている方にはお勧めします。
また、オフィス内のテーブルの上で飾るにも清潔で水やりも心配のない底面給水タイプなどをが育てやすいです。
衛生面を気にするショップでも土とは全く違うので清潔です。
全体的には植え替えの心配のない、ミニ観葉植物が良いと思います。
今後は多肉植物などもフューチャーソイルを使ってみようと考えています。
使用する際にはまた紹介しますね^^
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